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メソッドだけじゃない、愛されることが廃棄を防ぐ|2時間で200個売れるケーキ屋さん「calme」オーナー 竹内 志保さん・後編

最終更新: 2019年12月10日


愛知県蒲郡市にある、小さなケーキ屋さん「calme(カルム)」。オーナーの竹内 志保さんへのインタビュー後編です。


そもそも、こうしてインタビューが実現したのは、アパレルで社会課題の解決に取り組む「Rename」に、竹内さんが共感してくれたからでした。


この後編では、どのようなところに共感してくれたのか、そしてcalmeではどのように社会課題に取り組んでいるのかなどをお聞きしました。



「ロスはだめ」パティシエ時代の学びが今も活きている

ーRenameに関心を持ってくれたのはなぜでしたか?


竹内:自分の普段の買い物を、Renameをきっかけにして改めて考えさせられたんです。私はアウトレットモールでよく服を買いますが、そこで安く売られても残るものの多くは廃棄されるんですよね。


残ってしまったものを喜んで買ってくれるお客さんもいるわけで、「タグを外す」ということで、その人の手に服が渡っていくのは素敵なことだと思いました。


ーありがとうございます。竹内さん自身は、食べ物の廃棄についてどのように考えていますか?


竹内:食べ物の廃棄はかなり気にしています。とあるケーキ屋さんで勤めていたときに、「ロスはだめだ」とすごく叩き込まれたんですよ。


たとえば、カスタードクリームでロスが出たら、ロス分を量って、カスタードクリームに使われた材料がどのくらいロスになってしまったのか、グラム数を算出するんです。それをノートに書いたものを店長が見て、パティシエ全員にフィードバックしていました。


材料は、ケーキに必要な分だけ発注する

ーcalmeでは、廃棄に対してどのように取り組んでいるのですか?


竹内:フルーツは傷んだ状態で届く可能性があるので少し多めに発注しますが、生クリームや小麦粉、卵などはまったくロスが出ないように発注しています。


ショートケーキ1台に対する生クリームの使用量は400mlなど、各ケーキに対する材料のグラム数が明確にあります。それを間違いのないように計算して、その分だけを発注するんです。


そしてありがたいことに、つくったケーキはいつも完売するので、結果的に廃棄はほぼ出ないようになっています。

竹内さんの「発注ノート」。つくるケーキの個数、それに対する生クリームの量などが書かれています。


ーほかに廃棄を減らす工夫はおこなっていますか?


竹内:「売り切れ次第終了」というお店のやり方も、廃棄が出ない理由の一つですね。一般的なケーキ屋さんだったら営業終了時間が決まっていて、遅くに来るお客さんにも十分な品揃えから選んでもらえるように、夕方頃に増産します。でも、結局来なかった場合はそれがロスになってしまいます。


また、生ものの賞味期限にはかなり気を配ります。基本的にロスになりやすいのは、日持ちがしないものなので。たとえば、生クリームだったら「開封して2日間だけ使う」という自分のルールがあります。


calmeが愛されるのは、ケーキに対してもお客さんに対しても想いがあるから

ー竹内さんは、なぜcalmeが多くのお客さまに愛されていると思いますか?


竹内:なんででしょう……。たぶん、ケーキを食べていただけたらわかります(笑)。


毎回、ケーキをショーケースに入れるときは「いってらっしゃい」という気持ちでやっています。つくったものに対してすごく心を込めていて、それがお客さんにも伝わっているのかもしれません。

竹内:せっかく心を込めてつくったお菓子たちなので、提供の仕方にも気を配ります。


いつもオープン30分前に焼くバターサブレとマドレーヌは、できるだけその日のうちに食べていただきたいので、乾燥剤を入れずに耐油袋に入れてお渡しします。乾燥剤を入れた袋とそうでない袋から食べるのとでは、味がぜんぜん違うんですよ。


ーそのように、お菓子の美味しさに強いこだわりを持っていられるのも、お客さんがついてきてくれる要因ですよね。


竹内:普段こだわりとかぜんぜんない人間なんですけどね(笑)。お菓子のこととなると別で、本当に美味しいものを提供したいと思います。


「サブレだったらこうしないと美味しくない」「モンブランだったらこうやって提供したい」というように、明確なこだわりが自分の中にあります。

竹内さんのオススメは、焼きたてのバターサブレとマドレーヌ


ー最後に、今後の目標を教えてください。


竹内:今のcalmeはケーキ屋さんですが、いつかカフェやお菓子教室もやりたいです。


ケーキってそれほど頻繁に買うものではなくて、どちらかというと贅沢品だと思います。そんな特別なものを毎週買ってくれる人もいて、それって奇跡ですよね。


これからもお客さんに愛されるcalmeを長く続けていきたいです。

* * *

ひとつひとつのお菓子に気持ちを込める。

つくり方や提供の仕方などのさまざまな面で、突き抜けたこだわりがある。

だからお客さんに愛されて、売り切れる。


それがcalmeでお菓子が余らない理由だと感じました。


calmeが愛されていることを実感したい人は、

愛知県蒲郡市まで足を運んでみてください。

▼calme

住所:〒443-0022 愛知県蒲郡市三谷北通1丁目141

電話番号:0533-67-3344

営業時間:13:00~売り切れまで(金・土のみ営業)

Instagram: https://www.instagram.com/calme44/


撮影・執筆=中原 愛海

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