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「“誰かがつくったもの”を捨てちゃいけない」ハングの徹底的に廃棄を減らすメソッド|Hang out coffeeオーナー 田口 悠太さん・後編


愛知県一宮市で人々から愛される“食堂”「Hang out coffee(ハングアウトコーヒー)」。オーナーの田口さんは非常に人脈が広く、飲食店よりも他業種の経営者の方とのつながりが多いそう。「この人となにか面白いことができないか」という発想を常に持っているようです。


今回、Rename meetsインタビューの記念すべき第1回を受けてくださった田口さん。前例がない状態でなぜ協力していただけたのか伺うと、やはり「やっていることが面白そうだから」とのこと。


また、Renameのアパレル廃棄解決への取り組みに共感してくださったことも理由の一つだそう。実は、RenameとHang out coffeeは「廃棄削減」というキーワードでつながっていたのです。




食材と料理の消費量を考えて、廃棄が出ないようにメニュー設計

ーRenameのどこに共感していただけたのですか?


田口:廃棄問題にアプローチしている点です。僕も「廃棄が一番もったいない、“誰かがつくったもの”をそう見れない人は飲食をやるべきではない」と思っています。だから、Hang out coffeeでは食材を捨てることがほぼありません。


ーどうやって廃棄が出ないようにしているんですか?


田口:うちにはブイヨンやダシのような、いろいろな料理に使える「もとのソース」がたくさんあります。たとえば、一つのソースがオムレツやキッシュ、タコライスなど複数の料理に使われるんです。ソースと料理のどちらにも廃棄が出ないように、それぞれの消費量のバランスを考えてメニューを構成しています。


そのため、何か一つ料理をメニューから外したり加えたりするのは非常に難しいんです。ソースの段階まで戻って、食材の消費量をイチから考え直さなくてはいけないので。


また、食材と食材を組み合わせることもあります。デザートのチーズケーキを料理に使ったりとか。そうやって廃棄を減らすための工夫はいろいろしていますね。


Hang out coffeeのコーヒーは、京都の小川珈琲から取り寄せています。「ハングの料理はたしかに美味しいけれど、人がつくるから“美味しい”の程度は日によって変わる。だから、コーヒーは常に変わらない美味しさを」そんな田口さんの想いが込められています。



ーHang out coffeeはさまざまなイベントに出店していますよね。屋外では紙コップやストローなどのゴミが増えると思うのですが、なにか対処していますか?


田口:プラスチックは環境に良くないので、プラスチックストローの代替品として紙ストローというものがあるんですよ。それは店で試してみましたが、時間が経つとふやけて味が落ち、見た目も悪くなります。長居する人が多いカフェでは不向きですし、紙ストローにもコストがかかるので、導入は難しいとなったんです。


あるイベントで資材が切れてしまったとき、これを機にストロー自体なくしてしまおうと思い、フタとストローはお客さんが必要なら渡す形にしました。屋外ではビールはコップだけで提供されるじゃないですか。だから、コーヒーももしかしたらいけるかなと思ったんです。


ー結果はどうでした?


田口:9割のお客さんは「フタとストローください」と言いましたね(笑)。お客さんにストレスをかけてまでエコにするのも違うと思いますし、結局エコは利便性との兼ね合いが難しいなと思いました。


紙の無駄だからレシートをなくしたいとか、ほかにもいろいろと思うことはあるのですが、そういった事情があってまだやれていない状況です。

Hang out coffeeの要素を乗せて、新しい店舗をつくりたい

ーHang out coffeeの今後の展望を教えてください。


田口:まずは、お客さんとのコミュニケーションをより深めて、僕らつくり手が提案する“食”の知識をもっと共有できるようなお店にしたいです。


そして店舗を増やしたいです。活気がなくなってしまった商店街などに店舗を開いて、Hang out coffeeが活性化の起点になればいいなと思います。実行するのはなかなか難しいのですが。


ー田口さんはお店づくりに非常にこだわっている印象ですが、ほかの人に店舗を任せるとなると不安はないのでしょうか?


田口:そもそも、最初のうちから僕の思ったようなお店にするなんて無理だと思っています。新しい店舗にHang out coffeeの要素さえ乗せてくれれば、あとは自分のやり方でやってもらえればいいです。


人に求めることはあっても、期待はしないようにしているんですよ。Hang out coffeeを背負ってほしいとまでは思わないし、独立したいならすればいいと思います。もしやめたかったらやめればいいとも思いますが、次の目的を持っていてほしいです。何かやりたいことがあってやめるのなら、引き止めはしません。


終わりに

手づくりの料理、空間より美味しさを追求する、“食”を通したお客さんとのコミュニケーション……。Hang out coffeeは、田口さんのたくさんの想いがつまったお店でした。そして、お話を伺うなかで“食の本質”とはなにかを考えさせられました。


Renameも、ブランドの垣根を越えた“服の本質”をお客さまに感じてもらいたいという想いで活動しています。「モノの本質の発信」、きっとそこが“食”のつくり手と“アパレル”のつくり手が重なるところなのでしょう。


Rename meetsではつくり手の方のこだわりやお店ができた背景にフォーカスし、“食”と“Rename”をつなぐ「つくり手の想い」をこれからも発信していきます。



▼Hang out coffee

住所:愛知県一宮市森本4-6-12

電話番号:0586-58-7486

営業時間:11:00~23:00

※水曜日・木曜日は18:00まで、不定休

※イベント出店など不定期でお休みの可能性あり。最新の情報はFacebookでご確認ください。

HP:http://hangout-coffee.com/top.html

Facebook: https://www.facebook.com/hangoutcoffee.hgc

Instagram: https://www.instagram.com/hangout.coffee/?hl=en



撮影・執筆=中原 愛海

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